ファンビジネスを考える(仮)

音楽業界で18年以上勤めてきた中で、「ファン創り」はどんな業種でも重要ということを伝えたくてブログをスタートしました

【余談】ファンが居たから…の話

俗に言う業界にいると、仕事に関する様々な会食に呼ばれ、自身も開催することがあります。

深夜に呼び出されることもあります。

例のごとく、深夜に携帯電話が鳴って自分が担当しているアーティスト及び所属プロダクションの社長やクリエーターが集まって飲食をしているので、そこに合流する指示の連絡でした。

 当時は、「呼ばれたら最短に現場に向かう」、まるで刑事のような考えで深夜のタクシーを捕まえて急行。

私と同じように呼ばれた現場関係者がまだ到着していなかった為、「若手で最初に来たのはお前だね」とか「お前は何時の電話連絡でも断らず来るね」とか酔った諸先輩方のお世辞を聞きながら、会食場所のセンターに案内された。

 各プロダクションの社長や幹部、アーティスト、クリエーターの皆さんに、「到着しました!」と挨拶しながら駆けつけ数杯のワインを飲みほして席に着いたわけです。

ちなみに、私はプライベートで本当にお酒を飲みません。あっても親族が集まった時などくらい。

仕事のお酒は、仕事のためと思って若い頃は、人並み以上飲むようにしていました。

 

話しは戻して…。

着いた席では、今の業界における状況や、今後のインターネットに関することなど色んな話が出ていました。

たまたまですが、私の隣には某有名人が座っていました。私が中学生の頃に多くの女子が熱狂していたアイドルグループの方です。今でもオーラのある方です。当然、面識があるわけでないので簡単な自己紹介として自分が担当しているアーティスト群を話ました。

その話の流れで彼は、「絶対にファンクラブを大事にしておくんだ」と強く言っていたのを今でも覚えています。

「今テレビにも出てない俺を君は、きっと、どうやって飯を食べてるのか?どんな家に住んでるだろうとか?お金大丈夫?とか想像しているだろ??」

確かに、この話をした当時はほとんどテレビなどメディアに出ることもなく、世の中一般的には過去の人のイメージは否めない状態でした。

 

「ファンクラブのファンを大切し続ければ、何でもできるんだよ。」

「例えば、10,000人でも30,000人でもいい、ファンクラブ会員が居てくれれば、舞台活動もできる」

「だって、50~80%はチケット買ってくれるでしょ?書籍や写真集を出しても最低限購入してくれる人数はわかる」

「だから、ファンは大切にしないといけないんだよ。君が担当しているアーティストって今、めちゃくちゃ売れてるからこそ、ファンを大切にしないといけないんだ、そしてファンの皆が喜ぶことをしないとだめだよ」

 

この会話は今でも、私の心に刺さっています。

「ファンを大切にすることが、アーティストにとって長生きできること」

ある芸人さんの書籍にも同じようなことが書かれていました。

一度人気が失速したときに、生活を助けられ頑張れたのは「ファンクラブのファン」であったと。

 

ファンクラブに関する講師をするときの「ファンの大切さ」を話す際によく話をさせてもらっている事例を書きました。